2月の毎週土日、北海道・新篠津村で火を灯したランタンを空へ 「第7回新篠津天灯(ランタン)祭り」は予約制の短時間体験型に

札幌から車で45分ほどの北海道新篠津村で、冬の恒例イベント「第7回新篠津天灯(ランタン)祭り」が開かれます。開催日は2027年2月6・7・13・14・20・21・27・28日で、2月の毎週土日、計8日間です。今回は開催方法が大きく変わり、これまでの1日限りの長時間滞在型から、昼から夜にかけて4つの時間帯でランタンを打ち上げられる、予約制の短時間体験型になりました。

「北海道で一番平坦な村」の空を生かした冬の祭り
新篠津村には山も坂も高い建物もなく、広い田園風景が続いています。そのため「北海道で一番平坦な村」と呼ばれています。視界を遮るものがない土地柄を生かし、村は全道初のフルオープン式天文台「しんしのつ天文台」や「新篠津グライダー滑空場」など、「空」をテーマにした街づくりを進めてきました。
こうした取り組みが評価され、2025年10月には環境省などが主催する「星空の街・あおぞらの街全国大会」で、市町村単独としては全国初となる表彰を受けています。審査では、この天灯祭りも評価のポイントのひとつになりました。農業に力を入れてきた村に広がる平らな雪原と、包み込むような空を地域資源として生かした好事例とされています。
燃料の付いた大きな紙風船を、自分の手で空へ
祭りの中心は、実際に火を付けたランタンに願いを込めて空へ飛ばす体験です。ここでいうランタンは「燃料の付いた大きな紙風船」のようなもので、燃料に火を付けると中に温かい空気がたまり、はるか上空へ昇っていきます。台湾やベトナムなどではランタンの打ち上げが伝統行事として行われており、魔除けや豊作祈願の意味があるほか、願い事を書いて飛ばすと叶うともいわれています。新篠津村でも、本場台湾のコムローイなどと同じ伝統的な手法で、点火式のランタンを打ち上げています。
空へ飛んだあと地上に落ちたランタンには、鉄ワイヤーなどを使わず、自然に分解される素材が採用されています。そのうえで、当日と翌日の2回に分けてスタッフが雪原に入り、直接回収しています。

手ぶらで参加でき、旅程にも組み込みやすい
冬の北海道の自然体験はスキーやスノーボードが中心で、それ以外の選択肢は思いのほか少ないと主催者は説明しています。そのなかで、新篠津でのランタン体験は札幌近郊で楽しめる冬の自然体験として位置づけられています。
- 手ぶらで誰でも体験でき、点火はスタッフが担当します。ランタンは2~3人ほどで持って飛ばすのにちょうどよい大きさですが、1人で参加する場合もスタッフが補助します。防寒対策をしていれば高価な装備は必要なく、老若男女幅広い年代の人が参加できます。
- 札幌市からは平坦な道を車で45分です。打ち上げ体験の所要時間も各時間帯でおおむね45分~1時間以内のため、ツアーでも個人旅行でも日程を組みやすくなっています。
- 時間帯は(1)11:00~12:00、(2)15:00~16:00、(3)16:00~17:00、(4)17:00~18:00の4つで、昼から夜まで分けて開催されます。
「予約制・複数回開催・1日4回の分散打ち上げ」という形にしたのは、周辺の渋滞や強風による中止のリスク、密集を避けて安全性を確保するためです。開催日が複数あることで、従来の1日1回だけの開催では合わせにくかった予定を調整しやすくなりました。悪天候の場合に次の開催日で予約し直せるようになったことも、参加者やツアーを組む旅行会社にとっての利点です。

凍った湖でのワカサギ釣りと組み合わせる楽しみ方も
点火式ランタンの打ち上げを体験できる場所は国内でもわずかです。新篠津では日中も体験でき、開催期間中は会場に隣接するしのつ湖でのワカサギ釣りと同じ日に楽しむこともできます。主催者は「凍結湖での釣りとランタン体験」を、世界でも珍しい自然アクティビティの組み合わせとして紹介しています。ワカサギ釣りは別途予約が必要で、詳細はしんしのつ温泉たっぷの湯のホームページで案内されています。夕方から夜にかけての時間帯には、夕日や霧がかかった湖、星空とランタンが重なる風景が見られることもあるそうです。
大学生の発案から、道外からも人が集まる冬の風物詩へ
祭りは、ある大学生のアイデアから始まりました。2020年、北海学園大学・石狩振興局・新篠津村の3者による連携事業の中で、学生たちは何度も村を訪れて地域の課題を検討しました。その中で「農業が主産業で冬は雪原の広がる新篠津村でランタンを飛ばしたい」という案が生まれました。第1回はコロナ禍のため参加者を村民に限って開催しましたが、学生をはじめとするスタッフの努力で大成功を収めています。
連携事業が終わり主催が新篠津村観光協会に移ってからも、北海学園大学の学生は地域学習の一環として毎年スタッフとして参加しています。回を重ねるごとに来場者は増え、第5回では1200個のランタンが空へ放たれ、北海道最大級のランタンイベントに成長しました。今では新篠津村の冬の風物詩として、道外からも多くの参加者が訪れています。
体験料はランタン1基につき1,500円で、予約が必要です。支払いは現地で行います。会場はしのつ公園(北海道石狩郡新篠津村第46線南3)で、その他の詳細は新篠津村のウェブサイトに掲載されています。問い合わせ先は新篠津村観光協会事務局(TEL:0126-57-2111 (250・251)、MAIL:kankou@vill.shinshinotsu.hokkaido.jp)です。
出典:新篠津村観光協会










